・赤ちゃんの舌の様子や、手の力の入り具合などで状態を見極めるとともに、抱っこ布団の活用も検討しよう。
赤ちゃんの背中スイッチは眠りが浅いと押される

赤ちゃんを寝かしつけて家事の時間や、自分のための時間を確保したいと思うことは日常的に考えることだと思いますが、そういう時に限ってなかなか寝てくれないというのはよくあることですよね。
また、普段育児を頑張っているパートナーに代わって、夜の寝かしつけはパパがやる、という家庭も多いかと思います。
赤ちゃんの寝かしつけでよく聞く悩みが、「抱っこ状態で寝たと思って置いたらすぐに起きて泣いてしまった」というもので、背中スイッチという単語とともに話題となることがあります。
あの手この手でスイッチが押されないよう工夫している方も多いと思いますが、そんな方にぜひ試して欲しいのが、「睡眠段階」に注目した対応方法です。
睡眠段階とは(レム睡眠・ノンレム睡眠)
睡眠段階とは、人間の睡眠の状態を、脳波や眼球の動きなどから5段階に分けたものを言います。
よく耳にするレム睡眠、ノンレム睡眠というのがこれに関連した言葉です。
レム睡眠
一般的には「体の眠り」としてとらえられており、急速な眼球運動が見られることもあります。
身体は休んでいるけど、脳は動いている。
比較的浅い睡眠で、はっきりとした夢を見るのもこの状態の時だといわれています。
ノンレム睡眠
「脳の眠り」と言われている状態です。
レム睡眠でない状態すべてを指し、その深さに応じて4段間に分けられています。
赤ちゃん特有の睡眠パターンを把握しよう
ここまで説明した時点で、あるいはもっと早い段階から、赤ちゃんの背中スイッチを攻略するには
「眠りが深いタイミングを狙って置く」
ということがポイントであることは感づいたと思います。
赤ちゃんの睡眠段階の変化がどのようになっているかが分かれば、寝中スイッチの発動を抑えることが可能になる、というわけです。
成人の場合は、まずノンレム睡眠の睡眠段階1から入り、4まで到達。
その後徐々に浅くなってレム睡眠に入るという流れを90~110分の周期で繰り返します。
レム睡眠とノンレム睡眠の割合は2:8です。
ただし赤ちゃんの場合は異なります。
まずレム睡眠から入って、その後ノンレム睡眠になります。
周期は50~60分で割合は5:5。
割合については成長とともに成人のそれに近づいていき、3歳ごろまでに成人同様2:8になります。
このことから、生後間もないときは、寝たと思っても 少なくとも20分くらいは睡眠の浅い状態が長く続くということが分かります。
背中スイッチを攻略しよう
それではいよいよ、背中スイッチ攻略法です。
ここまでわかっているのは、
- 睡眠の深い状態の時に寝かせる
- 最初の20分くらいは浅い状態が続いている
ということですね、
あとは眠りが深くなったタイミングが分かれば、あとは置くだけですので、概ね攻略できたといっていいと思います。
ノンレム睡眠の見分け方
では最後の難関。
どうやって眠りの深い状態であるノンレム睡眠を見分けるか。
これについてはいくつかのチェックポイントがあります。
- 口の中で、舌が上あごについている。
- 手を握っている力が弱く、簡単に開ける。
- 一定のリズムで呼吸をしている
上記のような状態は眠りが深いといわれています。
しかし、これらは自分の経験上100%の精度があるものではない、
というより、意外と判断が難しいです。
ですので、これらと合わせて入眠したタイミングと経過時間で判断しましょう。
その他に気を付けたいこと
それ以外にいくつか気を付けるべきことがあります。
寝具の温度
特に冬場に注意が必要ですが、いくら眠りが深くても、寝具が冷たかったりすればさすがに起きます。
布団であれば、赤ちゃんを抱いたまましばらくその上に座ってみるとか、工夫してみましょう。
もしコストをかけられるのであれば、抱っこ布団を使用すると温度差対策になります。
入浴後の体温
お風呂に入った直後は体温が高くなっていますが、それが下がってきたときに眠くなる性質があります。
部屋の明るさ
最近はLEDでかなり小さな明るさまで調光できる照明器具もありますが、豆球だけであっても、睡眠の阻害になっている場合があります。
部屋に入れるのは月明かり程度にとどめておくことも検討しましょう
まとめ
≪参考≫
・Suimin.net 睡眠用語辞典 「睡眠段階」「レム睡眠」「ノンレム睡眠」
・いばらき健康センターウェブページ内 「いばらき睡眠プログラム」