ワンオペ育児度チェック!夫よ、妻はあなたの〇倍家事をしている

・自分が、パートナーに「ワンオペ育児」を強いるブラック夫になっていないかチェックしよう!

・夫婦で話し合って、お互いが納得できる分担のバランスを考えよう!

 
男性 顔 不満
リモートワークで在宅が増えて、以前より家事に貢献しているはずなのに、妻がなんだかイライラしている気がする…なんでだ?
女性 顔 怒
(イライラは前から!共働きなのに、家事も育児もあなたはやりたいことしかしないから、家のことは大体ワンオペで大変なのよ…)

『ワンオペ育児』という言葉があります。

ブラック企業のワンオペレーション労働(1人作業)を自分の家事・育児に当てはめて使われる言葉で、以前は『孤育て(孤独な子育て)』とも言われていました。

私は以前小売業で働いていましたが、当時は毎日残業が当たり前でした。

「仕事なんだから仕方がない」という意識が強くこびりついていたと思います。

幸いその時は独身だったのですが、もし結婚後に転職をしていなかったら、残業の疲れを理由に、子供のことも家のことも全部を妻に任せていたかもしれません。

何気ない意識ひとつで、あっという間に典型的な『ワンオペ育児』は生まれてしまうのです。

あなたの普段の考え方や行動は、パートナーにワンオペ育児を強いることにつながっていませんか?

本記事にて、ワンオペ育児の原因になりやすい思考や行動、そしてパートナーの性格をリストアップしましたので、一度確認してみましょう。

当てはまる数があればあるだけ、負担をさせている可能性が高くなります。

解決のためのアイデアも用意しましたので、ぜひ読み進めてみてください。

家事・育児、やってるつもりになってませんか?

家事・育児の分担は適切ですか?

あなたは普段、どれくらい家事や育児といった家庭内での仕事をしていますか?

「ちゃんと分担してやっているよ」

という人もいれば、

「自分は苦手だから妻にやってもらっている」

という人もいるでしょう。

ではあなたのその回答について、あなたのパートナーもちゃんと納得していますか?

自信をもって「Yes!」と言える人は素晴らしいです!

しっかりとお互いに話し合って、家庭における役割を決められたのでしょう。

ですが、自信がある方もちょっと不安になった方も、次に紹介する統計データを見てみてください。

もしかしたら「分担しているつもり」もしくは「思った以上にできていない」かもしれませんよ!

妻の家事育児の時間は夫の5倍以上

夫婦の家事育児時間の差
(6歳未満の子供を持つ夫・妻の無償労働時間
総務省 平成28年社会生活基本調査 生活時間に関する結果 より)

この表は2016年に総務省が行った、社会生活基本調査の結果の一部です。

6歳未満の子供を持つ夫婦の無償労働(やっても賃金が発生しない行動)の時間について、1日あたりの平均を示したものです。

少し細かいので重要な部分だけまとめます。

無償労働
家事0時間22分3時間42分
育児0時間45分3時間21分
買い物その他0時間28分0時間57分
合計1時間35分8時間00分

なんと妻は夫の5倍以上、家事や育児に1日の時間を費やしているという数値です。

「専業主婦も入っているんだし当たり前でしょ?」

という声も聞こえてきそうですが、厚生労働省の「厚生労働白書」によると、2017年の専業主婦の世帯は共働き世帯の約半分というデータが出ていますので、共働きの方が標準です。

「共働きならば家事・育児の分担は50:50が理想」ということを耳にすることもあると思いますが、いかにそれが遠い数字なのかがよく分かったと思います。

50:50の分担を遠ざけているのは、あなたの行動や考え方が原因になっていないか、この後のチェックで見ていきましょう。

ワンオペ育児度をチェックしよう

ワンオペ育児を作り出すブラック夫の思考・行動10選

チェクリスト
紺色らいおんさんによる写真ACからの写真

前置きがやや長くなってしまいましたが、ここから本題のワンオペ育児チェックです。

いくつ当てはまったらブラックだ、というものではありません。

ひとつ当てはまるごとに、パートナーへの負担につながっていると考えてください。

まずはブラック夫の思考・行動10項目に、あなたに当てはまるものがないか見ていきましょう。

1:仕事だから、帰宅が遅くなるのは仕方ない。
2:自分だけの時間は必要だ。
3:風呂は絶対にゆっくり浸かりたい。
4:対外的な付き合いのほうが家庭より大事だと思う。
5:疲れているのに、家事や育児などをやってる自分エライ!
6:子供に泣かれるとイライラする。
7:自分でもできる家事以外はやりたくない。
8:やった家事について、妻から注文をつけられるとやる気がなくなる。
9:家事や育児をお願いされたとき、面倒くさそうな顔をしたことがある。
10:家事をやったら「ありがとう」と言われたい。

いかがでしょうか。

ふとした時に頭に浮かんできそうなことだと思いませんでしたか?

下記で、なぜこれらの思考や行動がワンオペ育児につながるのかを解説していきます。

何気ない思考や行動がワンオペ育児につながる理由

1:仕事だから、帰宅が遅くなるのは仕方ない。
あなたが残業などで帰宅が遅くなっている間、子供の世話をしているのはだれですか?
祖父母などが手伝ってくれる環境でないなら、確実に負担はパートナーに行きます。
定時に仕事を終えて少しでも早く帰宅できるよう、仕事の進め方を工夫しましょう。
 
2:自分だけの時間は必要だ。
休日でも自分だけで行う趣味などに時間を使っていませんか?
確かに自分だけの時間は必要ですが、それはパートナーも同じです。
子供と一緒に楽しめる趣味を見つけたり、自分が子供の世話を全部引き受ける日を作ったりして、自分優先になりすぎないようにしましょう。
 
3:風呂は絶対にゆっくり浸かりたい。
仕事終わりのお風呂、ひとりでリラックスしたい気持ちはよくわかります。
ですが、子供が起きている時間に帰ることができるなら、一緒に入る時間を作ってください。
ひとりでお風呂に入れない子供が2人以上いる場合、お風呂の時間はとても慌ただしいものになります。
ひとり引き受けるだけでも、パートナーの負担は段違いです。
 
4:対外的な付き合いのほうが家庭より大事だと思う。
同僚と飲み会だ! 仕事の付き合いでゴルフだ!
社内での人間関係構築のため、これらを重視する人も多いでしょう。
でもパートナーがそのように割り切ってくれるかは別問題。
行くなとは言いませんが、ひとりで家のことをする時間が増えることは自覚しましょう。
 
5:疲れているのに、家事や育児などをやってる自分エライ!
疲れているときに家事や育児をやっていること、ちょっと褒めてほしい気持ちが出てくるかもしれません。
でもそれってパートナーも同じ条件ですよね。
自分の中で自分をほめるくらいにして、くれぐれも顔や態度には出さないことです。
 
6:子供に泣かれるとイライラする。
子供が泣いているけど、どうしたらいいかわからない。
明らかに母乳を欲しているけど、自分ではどうにもならない。
こんな時、どうしてもイライラが抑えられない気持ちになることもあるでしょう。
でもイライラした態度で子供に接している夫を見たら、パートナーは「任せるのが怖い」と思ってしまうかもしれません
そうなると、パートナーはますます育児を自分で抱え込んでしまいます。
 
7:自分でもできる家事以外はやりたくない。
夫は妻よりも、自分ができる家事だけをやってしまう傾向にあるそうです。
「ゴミ捨てだけ」とか「洗濯機を回す」とかだけになっていませんか?
名も無き家事という言葉があるように、家事は無数にあります。
全部パートナーに押し付けますか?
 
8:やった家事について、妻から注文をつけられるとやる気がなくなる。
家事は結構性格が出るものです。
粗を指摘されることもあると思いますが、いちいち腐っていたら「夫には任せられない」がまたひとつ増えてしまいます。
徐々にレベルアップしていきましょう。
 
9:家事や育児をお願いされたとき、面倒くさそうな顔をしたことがある。
もしかしたら、そのお願いはワンオペで苦しんだ末の「SOS」だったかもしれません。
助けてくれない人には何度もお願いしにくいものです。
お願いされなくなったらラッキーではなく、アブナイと思いましょう。
 
10:家事をやったら「ありがとう」と言われたい。
5と似ていますが、家事や育児を「手伝った」という考え方は現代ではタブー。
もちろん「ありがとう」は言われたらうれしいですが、言われないことについてブーブー言っていても何にもなりませんよ。
 

パートナーはこんな人?
ワンオペになりやすい人の特徴

ワンオペ育児に陥りやすい、パートナー性格についても見ていきましょう。

1:わりと何でもなくこなせる器用さがある。
2:自分でやったほうが早いと思ったら自分でやる。
3:人にお願いするのが苦手。
4:頑張り屋、負けず嫌い。
5:真面目。責任感が強い。

うつ病になりやすい人の傾向と似ているかもしれませんね。

自分に自信がある人、しっかりしてそうな人ほど、知らず知らずのうちに多くのことを抱え込んでしまっている可能性があります。

特に育児については、幼少期に子供の世話を日常的に行うような環境だったならいざ知らず、ほとんどの人が初めて行うものであることを忘れてはいけません。

ワンオペ育児を強いないために夫がやるべきこと

育児をする夫
RPGsonchoさんによる写真ACからの写真)

家事や育児は自分事であると認識する

昔はそうではなかったのかもしれませんが、今では家事も育児も夫婦が共同で行うものという認識が主流です。

もちろん、稼ぎの割合などを考慮して50:50以外の割合で分担するのはありですが、お互いが納得した状態であるよう、確認をする機会は必要です。

家事も育児も女性がやって当たり前ではありません。

この認識を変えることが大前提です。

夫婦が本音で話せる魔法のシート
「○○家作戦会議」を活用しよう

(内閣府 男女共同参画局 「○○家作戦会議」より)

内閣府の男女共同参画局が提案している

夫婦が本音で話せる魔法のシート 「○○家作戦会議」

というものがあります。

家族が仲良く暮らしていくためには、夫婦の協力体制がとても大切です。

自分の気持ちを上手く相手に伝えられず、モヤモヤしていませんか? このシートを活用して楽しく真剣に、これからの、2人のこと・家族のことを話してみましょう。

日々の家事や育児の項目を洗い出し、どのようにシェアし、お互いに支え合うのがよいのかを確認し合うためのコミュニケーションツールです。

http://www.gender.go.jp/public/sakusenkaigi/index.html より引用

夫婦間の

「今はこういう状態」

「本当はこうして欲しい」

「こんな風になりたい」

を整理するためのもの、というわけです。

もし先ほどのチェックで思い当たる節があったのならば、あなたの方からこのツールを使ってみることを提案してみてはいかがでしょうか。

(引用のリンク先でPDFが配布されています)

また、このシートでは下記5項目のような提案もされています。

難しいことではないので、少しずつ試してみるのもいいでしょう。

2人で“パラレル家事”
一方が家事をしているときに、もう一方がダラダラしているのは気持ちがとても疲れます。
掃除機をかけているときにお風呂掃除をしたり、料理をしているときに食卓の整理をしたりするなど、それぞれが同時並行してに行うことでそれを防ぐやり方です。
私も妻が夕飯を作ってくれているときに、よくお風呂の掃除をします。
夕飯を食べている間にお風呂が沸けば、そのまますぐに入ることもできますので時短になりますよ。
 
余分な家事は“断捨離”
脱ぎ散らかした衣服を片付ける、使ったものの置きっぱなしなど、気を付けていれば発生しない家事もあります。
余分な家事が発生しないようにすることで、家事負担は軽減されます。
 
“言われる前にやる”で信頼は急上昇!
女性は察して欲しい生き物だという人もいるくらい、「言わないとやってくれない」ことがストレスになるそうです。
最初は粗を指摘されるかもしれませんが、徐々にレベルアップしていけば、自ら気づいて行動したことは評価されるはずです。
 
意外なレスキューワード「子どもと遊びに行くね」
リモートワークで、子供の世話をしながら仕事をすることの大変さを知った方も多いと思いますが、それは家事でも同じこと。
家事能力が無いというのであれば、子供を連れて外出することで、負担の軽減をすることもできます。
我が家では平日に私の休みが1日あるので、その日は妻ひとりで外出してもらうことが多いです。
 
他人と比べない
自分の上司や同僚の家庭が、自分よりも上手くいっているように見えることもあると思いますが、ですがそう見えるだけで、実際はお互い思うところがあったりするかもしれません。
いちいち他と比べて落ち込んだり、パートナーに要求をしたりすることにメリットはありませんよ。

まとめ

自分が思っているほど、家事・育児をしていないと認識すべし。
やってしまいがちな考え方や、行動のひとつひとつがパートナーの負担につながっている可能性がある。
お互いが納得する分担になるよう、一度じっくり話をしてみよう。

チェックリストにあなたはどれくらい当てはまりましたか?

ワンオペ育児につながりそうな考え方の人はまだまだ多いです。

周りに流されそうになることもあるでしょうが、まずは家族第一で考えるようにすることが、ワンオペ育児の軽減の第1歩です。

≪参考≫

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