保育士に脱帽…保育園での子どもの感染症予防

※本記事は2020年2月27日現在の情報をもとに書かれています。

 連日、新型コロナウィルス関連のニュースが飛び交っていますね。

 お子さんがいらっしゃる家庭では27日付の「小中高の臨時休校要請」は非常に気になるところと思います。(学童や保育園は対象外とも出ていたようですし)

 ただ本ブログに管理者である私には、日々状況が変わっている新型コロナウィルス関連の事柄にとやかく言うような頭がありませんので、愚直に「自分が学んだことを発信する」というスタンスを貫きたいと思います。

 とはいえ、私も2人の子の父親です。

 お互いどこに努めているかわからない親が代わるがわる訪れる保育所に行き、どんな移動手段で通勤しているかわからない保育士さんに子ども預け、どんなものを触っていたかわからない状態で迎えに行くのです。

 保育園の感染症対策について、まったく無関心ではいられませんでした。

 というわけで今回は、保育園での感染症対策について調べる中で、厚生労働省が2018年に改訂した『 保育所における感染症対策ガイドライン 』というものを見つけ、注意すべきとされていることや必要とされる知識の多さに触れ、保育士の大変さを改めて想像するに至った、という記事です。

 特に、世の小さな子を持つお父さんの中には、保育士さんと接する機会の少ない方も多いかと思いますので、保育園で行われてる事の一部を知る機会にしていただければ幸いです。

  • ガイドラインの趣旨
  • 感染症に関する基本的事項
  • 感染症の予防
  • 感染症の疑い時・発生時の対応
  • 感染症対策の実施体制
  • まとめ

 項目が多いので、保育園に関係ある部分を抜粋して、私なりに要約していきますが、それでも読むのが大変だと感じたら、まとめまで飛んでしまってください。その時点で保育園側の大変さを感じたと言えるのではないかと思います(笑)

 

ガイドラインの趣旨

 このガイドラインは、厚生労働省のWebページの保育関係の情報で閲覧可能です。(リンクは コチラ  5保育所保育指針関係 のところにあります)

 全102ページのボリュームとなっており、39ページ以降は資料です。(ただ資料の内容も濃いです)

 序文を読むと

乳幼児期の特性を踏まえた保育所における感染症対策の基本を示すものとして(中略) 各保育所において活用いただいています。(中略)趣旨及び内容 が、保育所をはじめとする多様な保育の現場に加え、医療・保健機関や行政機関等の関係者にも広く浸透するとともに、子育て中の保護者にも理解されることによって、さらなる連携のもと、子どもたちの健やかな育ちが保障されることを期待しています。

保育所における感染症対策ガイドライン 2018年改訂版 はじめに より

とされていますので、保育園側だけでなく、私たち親も知っておくべきものとして案内されております。

感染症に関する基本的事項

 乳幼児は、

  • 感染症にかかりやすい:母親から受け取っていた免疫の減少による
  • 呼吸困難になりやすい:鼻の中が狭く、気道も細いため腫れると苦しい
  • 脱水症をおこしやすい : 1日に必要とする体重当たり の水分量が多い

ということが成人と比較しての特徴として挙げられています。

 また保育園に入ってくる感染源を確実に防ぐことは不可能なため、発生した場合の拡大を最小限にすることが必要としています。

 さらに、

・集団での午睡や食事、遊び等では子ども同士が濃厚に接触することが多いため、飛沫感染や接触感染が生じやすいということに留意が必要である。
・特に乳児は、床をはい、また、手に触れるものを何でも舐めるといった行動上の特徴があるため、接触感染には十分に留意する。
・乳幼児が自ら正しいマスクの着用、適切な手洗いの実施、物品の衛生的な取扱い等の基本的な衛生対策を十分に行うことは難しいため、大人からの援助や配慮が必要である。

保育所における感染症対策ガイドライン 2018年改訂版 2ページ より

とも指摘しています。

感染症の予防

 1:感染源のへの対策

 発症している場合はもちろん、感染源となりなり得る状態であることを認識していない場合があることを意識し、保育士が感染源とならないようにすることに加え、保護者への口頭説明、文書での説明などが必要です。

 2:感染経路への対策

 感染経路はひとつとは限らないのでそれぞれに応じた対策が必要です。

  • 飛沫感染を防ぐため、咳エチケットの実施 (下図参照)また症状がある場合は登園を控えてもらう。
保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版)10ページ目より
  • 接触感染を防ぐため、手洗いの徹底が最も効果がある。タオルの共用は絶対にせずペーパータオルを推奨。また ・固形石けんは、1回ずつ個別に使用できる液体石けんと比較して、保管時に不潔になりや すい 。
  • 他にも空気感染、経口感染、血液媒介感染、蚊媒介感染への対策も重要。

 3:予防接種

 入園前に受けられる予防接種はできる限り済ませてもらうとともに、チェックリストと使用するなどして、各子どもの接種の状況を把握し、定期的に接種可能なワクチンを保護者に周知することが重要です。

 また、職員も接種を受けることで子どもたちへの感染を防ぐ必要があります。

 4:衛生管理

 施設内の衛生管理として、

 保健室、手洗い、おもちゃ、食事・おやつ、調乳・冷凍母乳、歯ブラシ、寝具、オムツ交換、トイレ、砂場、園庭、プール

 の各項目について細かく指示がされています。

 また、職員についても服装や爪、頭髪などについて留意するほか、先ほどの咳エチケットなどの徹底に努めるよう書かれています。

感染症の疑い時・発生時の対応

 子どもの様子を登園~保育中~退園までよく観察し、体調を把握するとともに、異変があるときはそれを細かく記録し、保護者や看護師などに伝えることが必要としています。

 また子どもは、感染症による発熱、下痢等の症状により不快感や不安感を抱きやすいので、子どもに安心感を与えるように適切な対応が求められます。

 感染が発覚した場合には、嘱託医師への相談、関連機関への報告、保護者への情報提供などを適切に行うことが必要です。その際も手洗いや排泄せつ物・嘔吐物の適切な処理を徹底するとともに状況を記録する必要があります。

感染症対策の実施体制

  感染には

  • 子どもの年齢と予防接種の状況
  • 子どもの抗 菌薬の使用状況
  • 環境衛生
  • 食品管理の状況
  • 施設の物理的空間と機能性
  • 子どもと 職員の人数(割合)
  • それぞれの職員の衛生管理と予防接種の状況

等のあらゆるものが関与するため、施設全体で連携して対応する必要があります。また嘱託医師、看護師、保健所などの関連施設との連携は不可欠で、あらかじめ協力体制を整えておくことも重要です。

  さらに

保育所においては、子どもの健康支援や家庭・地域との連携を促進する観点から、 感染症予防をはじめとする子どもの健康問題への対応や保健的対応を充実・向上す るよう努めることが求められる。

保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版) 38ページ

としていて、これは児童福祉施設としての責務であると記載されています。

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 メイン部分の38ページを私なりに要約したつもりですが、それでも結構な文字数になりました。これプラス資料部分にも細かく指定されていることがあり、各疾病の特徴なんかも記載されています。

 すべてを把握している保育士さんはどれくらいいるかは分かりませんが、幼い子どもを預かっている立場として、課せられている責任はとんでもない規模のものだと感じませんか?

 私はガイドラインを読んで、いつも笑顔で迎えてくれる保育士さんたちに脱帽いたしました。これで待遇が良くないという話が出るのですから、よほど好きでないと務まらないですよね。

 実は私の妹も保育士なのですが、今度このガイドラインについて現場の声も聴いてみたいなと思いました。

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