子どもを預ける場所、といって思い浮かぶところと言えばどんなところが思い浮かびますか?
- 保育所
- 幼稚園
- こども園
このあたりが思い浮かんでくるかと思いますが、場合によっては「託児所」とお答えになる方もいらっしゃるかもしれません。
では、それぞれの違いはいったいどんなものでしょうか。
この記事は、これからお子さんをどれかに預ける方や、すでに預けているけど実はよくわかっていないよ、という方に向けて書いてみようと思います。
まずは簡単に答えを書いてしまいますが、
保育所 | 家庭で保育できない保護者に代わって乳幼児の保育を行う施設 |
幼稚園 | 小学校以降の教育の基礎を養うための学校 |
こども園 | 保育園 + 幼稚園 |
託児所 | (広い意味で)乳幼児を保護者に代わって保育する場所の総称 |
というような違いがあります。
ここからそれぞれの違いについて、もう少し掘り下げていきたいと思います。
託児所について
まず最初に「託児所」というものについて触れていきます。
託児所とは冒頭でも書いたように、保護者に代わって保育をする施設の総称です。
つまり保育所も幼稚園もこども園も、はたまたショッピングモール内の一時預かり所もすべて「託児所」です。
※会社や商業施設の中にある保育施設など、認可外の保育施設を特に指して使われる場合もありますので、文脈や会話の流れに応じての確認が必要です。
保育所
- 所管:厚生労働省
- 関係法令:児童福祉法
- 保育内容: 保育所保育指針 による
- 保育者(資格):保育士(保育士資格)
- 利用時間:原則8時間 ※短時間の場合有
保育所は厚生労働省の管轄する施設で、児童福祉法に基づいた運営が行われます。
認可外の施設もあり、基準を満たしていない施設の他、夜間休日対応などのニーズに応えるため、あえて認可を受けていないケースもあります。
運営には保育士資格を持った保育士が必要です。
対象となる子どもは0歳から小学校就学前までとなりますが、園によっては0歳が対象外の場合があります。
保育所の目的とするところは
「日々保護者の委託を受けて、保育に 欠けるその乳児又は幼児を保育するこ と」
(児童福祉法第39条)
となっていますので、「友だちをつくるため」や「社会生活を身につけさせるため」などの理由では、入所することはできません。
ちなみに保育“園”という言い方は俗称で、正式な名称は「保育所」です。
幼稚園
- 所轄:文部科学省
- 関係法令:学校法
- 教育内容:幼稚園教育要領による
- 保育者(資格):幼稚園教諭(幼稚園教諭免許)
- 利用時間:4時間
幼稚園は文部科学省の管轄する施設で、学校法に基づいて運営されます。
基準を満たし、許可を得た施設以外は幼稚園を名乗れません。
幼稚園教諭資格を持った教員によって、
「幼児を教育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長すること」
(学校教育法第22条)
といった目的に沿って主に 小学校以降の教育の基礎を養う 教育が行われます。
利用できるのは満3歳~小学校就学前となっていて、入園条件は特にないですが、人気がある園では面接やテストなどで入園の可否が決まることもあります。
こども園
- 所轄:厚生労働省、文部科学省
- 関係法令: 就学前の子どもに関する教育、保育等 の総合的な提供の推進に関する法律
- 保育・教育内容: 保育所保育指針に基づく保育+幼稚園教育要領に基づく教育。
- 必要資格:幼保連携型であれば保育士資格と幼稚園教諭免許の両方
- 利用時価:4時間、8時間両方に対応
正式には認定こども園といい、幼稚園と保育園のいいところ取りといった施設です。
認定施設以外は「認定こども園」と表示 することを禁じられています。
一口に認定こども園と言っても4のタイプがあり、
- 幼稚園と保育所の両方の機能をあわせ持つ 「幼保連携型」
- 認可保育所が、保育が必要な子ども以外の子どもも受け入れる 「保育園型」
- 認可幼稚園が、保育が必要な子どものための保育時間を確保する 「幼稚園型」
- 幼・保いずれの認可もない地域の施設が、認定こども園として必要な機能を果たす 「地域裁量型」
に分類されます。
幼保一元化の考えから、近年増加傾向にあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
おさらいになりますが、
保育所 | ・厚生労働省 ・保育士資格 | 家庭で保育できない保護者に代わって乳幼児の保育を行う施設。 原則8時間 。 |
幼稚園 | ・文部科学省 ・幼稚園教諭免許 | 小学校以降の教育の基礎を養うための学校 。4時間。 |
認定こども園 | ・厚労省+文科省 ・幼保を併有 | 保育園と幼稚園 のいいところ取り。4時間も8時間も対応。 |
託児所 | - | (広い意味で)乳幼児を保護者に代わって保育する場所の総称 |
というのが各施設の特徴です。
細かいところも見ればもっと違いはありますが、詳しくお知りになりたい方は、
をご覧いただくと良いかと思います。
また、利用のためには「認定」を受ける必要があります。
そちらについてはまた別の記事で紹介します。↓